国際日本語能力検定試験(1?2級)難解語彙の例解
副詞?擬声擬態語部分
一、「なんか」と「なんて」の違い
なんて:「など」と同じ意味ですが、「軽蔑」や「感心」というの意が入っている。主に対象を強く指示する様子を表す。マイナス評価にもプラス評価にも使われている。
① 神様なんて信じない。
② 医者だなんて聞いてあきれるわ。
③ 人のものを盗むなんて恥ずかしくないの? ④ 女独りで登頂に成功するなんてひどいわ。 ⑤ 独りでできるなんてすごい。
なんか:主に自分の軽蔑の気持ちを表す表現。マイナス評価に限る。 ① こんな仕事なんか一日でできる。 ② あの人の言う事なんか信じられない。 ③ あんな男となんか二度と口を利くもんか。 ④ そんなつまらない仕事、やるものか。
二、「~だの、~だの」、「~やら、~やら」、「~なり、~なり」の違い
「~だの、~だの」:「やら」「とか」のようにいくつかのものをあげる言い方だが、④と⑤のように発言内容を「いろいろ言ってうるさい」と否定的にとらえて使う事も多い。⑤のように「~だのなんだの」という慣用的な表現もある。
① 彼女は市場に出かけると、肉だの野菜だの持ちきれないほど買ってくる。 ② 同窓会には中村だの池田だの、20年ぶりの懐かしい顔ぶりがそろった。
③ チャリティーバザーには有名人の服だのサイン入りのほんだのいろいろなものが集ま
った。
④ 彼は、やれ給料が安いだの休みが少ないだのと文句が多い。
⑤ 彼はいつ会っても会社を辞めて留学するだのなんだのと実現不可能な事ばかり言って
いる。
「~やら、~やら」「~や、~やなどいろいろ」「~たり~たりして」のようにいくつかの中から並べあげるのに使う。「いろいろあってたいへんだ」という意味で使われることが多
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い。
① 来月はレポートやらしけんやらでひどく忙しくなりそうだ。 ② スケート場は子供やら付き添いの母親やらでごったがえしていた。
③ 日が沈んで、山道は寒いやら怖いやらで小さい子供たちは泣き出してしまった。 ④ 昨日は電車の中で財布をすられるやら傘をわすれるやらでさんざんだった。
⑤ みなさんにこんなに祝ってもらえるとは恥ずかしいやら、嬉しいやら、なんともお礼の
言いようがありません。
「~のやら、~のやら」:「二つのうちのどちらかよく分からない」という意味。話し手が判断に困っていたり、話題の主な態度がはっきりしないのを快く思っていないときに使われることが多い。
① 行きたいのやら行きたくないのやら、あの人の気持ちはどうもよく分からない。 ② 息子に結婚する気があるのやらないのやら、まったく分からない。
③ うちの子はいつも部屋の中にいるけど、勉強しているのやら、していないのやら、全く
わからない。
「~なり、~なり」:同じグループに属するものを二つ挙げ、そのどちらかを選ぶという意味を表す。その二つのものだけでなく可能性は他にもあるという含みがある。
① 彼の父親なり母親なりに相談しなければならない。 ② 東京なり大阪なり、好きなところで生活すればいい。
③ 叱るなり褒めるなり、はっきりとした態度を取らなければ駄目だ。
④ 就職するなり大学院の試験を受けてみるなり、何か一つ決めないといけないだろう。
三、「おどす」「おどかす」「脅かす」の異同
脅す:脅かす;怖がらせる。
① 子供(気の弱い人?隣国)を脅す。 ② 步力(ナイフ?ピストル)で脅す。 ③ 殺すと脅す。 ④ 大声を上げて脅す。
脅かす:①脅す。怖い思いをさせる。 ②びっくりさせる。驚かす。
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① 核兵器を以て脅かす。 ② 蛇で友達を脅かす。
③ 「わっと」言って彼女を脅かす。
脅かす:①危害を加えようにして怖がらせる。脅して恐れさせる。②他人の身分や生活を
危なくする。
① テロリストはアメリカを脅かしている。 ② 戦争は人々たちの平和な生活を脅かしている。 ③ たばこは健康を脅かしている。
④ 強盗はピストルで相手を脅かして、お金を取る。
四、「こと」?「もの」の違いについて こと:
1.~たことがある。:ある経験を表す表現
① 「日本へ行ったことがありますか。」「いいえ、ありません。」 ② 刺身を食べたことがありますか。
2.~(る)ことがある。:時々
① 会社で寝ることがある。 ② 兄と喧嘩することがある。
3.~(る)こと:(~ないこと):命令を表す言い方
① 教室の中では大声で話さないこと。 ② 七時半までには教室へくること。
4.Nのこと:すべてを包み込んだものとして表す表現
① 私のこと、すき?
② パーティのこと、彼に知らせた?
5.Nのことだから:よく知っている人について普段のパターンや習慣からある判断をす
ること
① 彼の事だから、どうせ遅刻するだろう。
② あの人の事だから、約束の事をもう忘れているだろう。
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6.~ことはない。:~する必要はない。
① これくらいの事で泣くことはないだろう。 ② 失恋くらいの事で死ぬ事はない。
7.~(感情の動詞?形容動詞)ことに:話し手の気持ちを表す言い方。
① 残念な事に、先生は留守だった。
② おもしろいことに、彼の誕生日は私と同じ日だった。 ③ 驚いたことに、彼も来ていた。
8.~ことになっている:ある決まり
① この学校では10時に消灯する事になっている。 ② 最近、どの会社も毎週、二日間休む事になっている。
9.~ことにした:決心 ① 留学をやめる事にした。
10.~事にする:選択
① 私はコーヒーにする。
11.~ないことには~ない:~が実現しなければ~が実現できない。 ① 先生が来ないことにはクラスは始まらない。 ② 父が帰って来ないことには夕食は始まらない。 もの:
1.もの:本当の物体?人間
① 何か食べるものはない? ② 買いたいものがたくさんある。
③ 古い本の中からおもしろいものを見つけたよ。 ④ 古田というものですが、
2.もの:(知識?言葉?作品など)
① 子供がものを言うようになった。
② 学生の頃からものを書くのが好きだった。 ③ なかなかものの分かる(分からない)人ですね。
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3.Nというもの:抽象概念を表す言い方
① 愛情というものは不思議なものだ。
② 彼は愛国心というものを持っていないだろうか。 ③ 今まで、恐れというものは知らなかった。
4.Nというものは~だ。:「人間」「幸福」という名詞について、その属性を表す言い方。 ① 人間というものは不思議なものだ。 ② 男というものは一体どういうものだろう。 ③ 時間というものは誰に対しても平等なものだ。 ④ 学生というものは勉強するものだ。 ⑤ 恋というものは素晴らしいものだ。
5.(可能動詞)ないものは(可能動詞)ない。:「できない」の強調の言い方
① いくら頼んでも出来ないものはできないんだ。 ② 急がされても書けないものは書けない。
③ 分からないものはいくら聞いても分からないよ。
6.~もの(もん):自分の理由を強調(くだけた言い方)する言い方。
①「どうして昨日の会議に出なかったの?」「だって、誰も教えてくれなかったもの」
② わたし兄ですもの、心配するのは当たり前でしょう。
③ 「どうして学校に行かないの?」「だって、雤が降っているもの」
7.~ものか:否定を強調
① 行くものか。 ② 信じられるものか。
③ そんないいこと、あるもんか。
8.~ものだ。:
① 回想 ○子供の時はよく川で遊んだものだ。
○昔、よく山登りをしたものだ。
② 感慨 ○彼女、 きれいになったものだ。
○ゆっくりと休みたいものだ。
③ 本性 ○世間は冷たいものだ。
○水は低い所に流れるものだ。
④ 当然 ○子供として親孝行するものだ。
○教室の中で大声でしゃべるものではない。
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