な行為なのである。これに対して、使うということは見かけに反してはなはだ受動的な行為だといえる。それは、他人がものの中に入れた価値をただ引き出すことに過ぎず、衰亡するものの運命にまかせることにはかならない。はぶかれている面倒とは、つまり⑧この所有ということの能動性なのである。
⑨今日、品物は生活の中をただ流れていくにすぎず、本当の意味でわれわれの手の中に留まらない。日に日に汚くなって行く家具や洋服を眺めながら、ひとびとはまだ買っていない、より良い家具や洋服のことだけを考えている。既に手の中にある品物は滅びつつあり、心をしめているのはまだ手に入っていない品物だとすれば、現代人が自分を豊かだと思えないのはむしろ当然ではないだろうか。 [注]1 あくせく/ 精を出して働く。
2 そそのかす/ その気になるように誘い勧める。 3 たんねんに/ 注意深く。
76. ①人間に仕掛けられたとはどんな意味か。 A. 他の何かによって人間に仕掛けられたという意味 B. 他の何かに対して人間が仕掛けたという意味 C. 人間にとって他の何かが仕掛けたという意味 D. 人間が他の何かに仕掛けたという意味
77. ②ものと同じ意味用法のものはどれか。
A. 人間は欲に現界がないので、満ち足りた満足を味わえないものだ。
B. 彼の話には、実際に経験した人ならではの説得力というものがある。 C. 子どものころは、この川沿いで泥まみれになって遊んでいたものだ。 D. 過ぎ去ったことはややもすれば美しく思い出されるものだと言われる。
78. ③本質的な飢餓感とはどんな「飢餓感」か。
A.豊かさへの渇望によって生まれた、人間に仕掛けられたわなのような飢餓感 B.わずかばかりの富を増すためにあくせく働くことを諦められない飢餓感 C.絶えずより良いものを求めていて、完全な満足を知らないような飢餓感 D.欲望に限界がなく、豊かになっていても満足しないような飢餓感
79. ④疑いようもないの意味に最も近いものはどれか。 A.疑うつもりはない B.疑う価値がない C.疑う余地がない D.疑うはずはない
80. ⑤戦後の荒廃期にはあきらめていた日本人とあるが、当時の日本人は何をあきらめていたのか。
A.ものが満ち足りて豊かになること B.富を増すためにあくせく働くこと
C.永遠の飢餓感にそそのかされること D.いつも物欲しげな顔をしていること
81. ⑥われわれの胃袋はもう少し健康的で、すでに手に入れた富をもっと味わうことが出来てもよいはずだとあるが、ここで作者は何を暗に批判しているのだろうか。
A.食べ物が豊かになったが、胃袋が健康的ではないので、それを味わうことができない。 B.ものを豊かに手に入れるようになったが、それをよく消化する能力はもっていない。 C.手に入れた富を味わうことができるような健康的な胃袋を持たなければ意味がない。 D.ものを豊かに手に入れているが、健康的な胃袋を持つ必要性を忘れていた。
82.⑦飢えていながら食欲のない奇妙な飢餓感とはどんなものだろうか。
A.より豊かさを強く求めていながら、それ味わおうとする意欲はないという飢餓感 B.食べ物が足りなく飢えてはいるが、胃袋が弱く食欲がわいてこないような飢餓感 C.手に入れた富がたくさんありすぎて、どれを味わっていいか分からなくなった飢餓感 D.ものが豊かになりすぎて、そこから好きなものを選んで味おう意欲がないという飢餓感
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83.⑧この所有ということの能動性にある「能動性」とは何の意味か。 A.保存に気をつけてやること
B.たんねんに手入れをすること C.ものの自然な衰亡と不断に戦うこと D.値打ちを増すように懸命につとめること
84.⑨今日、品物は生活の中をただ流れていくにすぎず、本当の意味でわれわれの手の中に留まらないとあるが、作家 は何を言おうとしているのか。
A.ものが時間とともに破損し衰亡していくが、それを防ぐために能動的に努力しないこと。
B.他人がものに入れた価値を生活のために利用しているだけで、その価値をしらないこと。
C.すでに手に入れたものより、まだ買っていないより良いものだけを考えて求めていること。
D.ものが生活自体に結びつかず、用ずみになりしだい生活の中から次々に姿を消していくこと。
85.この文章の意味を最も正しく表している文はどれか。
A.永遠の飢餓感は、欲望に限界がない以上、消えることのないものであって、それは豊かになろうとなかろうと、関係のないものである。
B.日本での1970年代以降に現れた飢餓感は、豊かになった結果起こった飢餓感であって、それは人間の欲望や物足りなさと関係がなさそうだ。
C.ものを使い捨てではなく、所有することによって初めて、物の本当の価値が分かり、人間も本当に豊かになったと実感することができる。
D.現代日本人の飢餓感は、ただ他人がものに入れた価値を使い捨てていくだけで、本当の意味でものを所有せず、もの自体が手に残らないというものだ。
第二部分
七、次の文を完成しなさい(解答は解答用紙に書きなさい。)(1×10=10点) 86、日本語は勉強すればするほど、__________________。 87、試合に出るからには、_____________________。 88、もう五月なのに、_______________________。 89、まだ暗くならないうちに、___________________。 90、時代とともに、________________________。 91、練習さえすれば、_______________________。 92、気象庁の天気予報によると、__________________。 93、授業をサボったせいで、____________________。 94、去年の四月に日本に来て以来、_________________。 95、今の若者は手紙にかわって、__________________。 解答:
21-30 ADCDB ACBDA 31-45 CCACB DCADD ADBAB 46-60 BDCAB ADADC DACCD
61-70 ABDCD ADBBB 71-73 CDB 74/75 DD 76-85 CBACA BACDC