大概渔船都出海了,长长的防波堤围拢起来的池塘般的水面上,有人在抛钩垂钓。万籁俱寂。 ?
それにしても、いい天気だ。山陰では(弁当忘れても傘忘れるな)と言うらしいが、私は傘はかばんの底にしまったまま、弁当のことばかり考えている。さっきもここへ来るのに、駅弁のカニ寿司を買い込んできたばかりで、目の前の海を見ながら、二人して車の中でそれを食べる。
尽管如此,还是个好天。山阴有句俗语说“忘了带饭也甭忘带伞”,我将伞放在提包底下,只是想着带饭的事。方才来这里的路上,刚买来了车站的虾肉寿司,我们一边看海,一边在车内吃了起来。
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ここから浦富を回って鳥取砂丘へ引き返すわけだが、私はしかるべく時間を調整して、砂丘の落日なるものを見てやろうと思っている。しかし、それにはちょっと早すぎるようだ。 理应从这里绕过浦富返回鸟取沙丘的,可是我适当地调整了时间,想要看看沙丘的落日情景。但是,似乎稍稍早了一点。
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「なるべくゆっくり行って貰いたい。ちょうど砂丘の彼方に日が沈むところへいき合わせたいんだから。」
などと、初めて見る場所なのに勝手知ったようなことを言って、M君の運転に注文をつける。
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“尽可能慢些走,因为想正好在落日在沙丘那边落下的时候赶到。”
说了如此之类的话,虽然是第一次见到的地方,却像和了解情况似的发指示,对M君的开车提出要求。
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私は、しかし、砂丘の入り口にはあんまりいい感じは受けなかった。店の看板が立ち並び、ローブウエイが走っているのを見ただけで、また記念撮影用のラクダがいると聞いただけで、御免こうむりたい気がしている。
但是,我在沙丘的入口处没有得到什么好印象。只见商店招牌林立,空中缆车穿行,还听说有供拍照用的骆驼,觉得被忽悠了。
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そこで、砂丘に入る前に、その少し手前で、つまり砂丘の北端につづく海岸部ぶちで、車を止めてもらった。
于是,在进入沙丘之前,在稍稍远一点的地方,也就是在连接沙丘北端的海岸边,我让车停了下来。
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ここらは、背後に防砂林の迫った。ごくありふれた、狭い砂浜で、ちょっと見には湘南あたりの海岸とかわらない。だが海の青さにまして、何と砂のきれいなことだ。
这里是背后逼近防沙林,极其常见的狭窄海滨沙滩。咋一看与湘南一带的海岸毫无区别。海水蔚蓝,可是沙滩更为美丽。
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私は海を眺めるのも忘れて、しゃがみこみ、砂を手にすくってみる。白いというのでもない、黒いというのでもない、よく見れば茶色の粒や不透明なガラスの粉のようなのも混じっている。それが明るい大きな空の下で、遠目に白々と映えるのであるらしい。
我甚至忘了看海,蹲了下来,将沙子捧在手里看。说不上是白,也说不上是黑,仔细看的话,是茶色的沙粒与不透明的像玻璃粉似的东西混合在一起,远远望去,在明亮的苍穹下,白茫茫地映照着。
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私は手に取って見るだけでは足りなくて、空き瓶を拾って、地質学者みたいにこれに詰めた。それは今私の机の上に砂時計のように立っている。小さな黒い海鳥の羽毛も一本、そこにささっている。
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我不满足于仅仅捧在手里看看,捡了一个空瓶,像地质学家似的将沙子装了进去。它现在在我的书桌上像砂漏似的立着,一小根海鸟的黑色羽毛插在那里。
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なんとも子供じみた振る舞いと思われるかもしれないが、海辺育ちの私は、そんな砂を前にしては平静でいられない。昔のことがいちどきに戻ってくるようだ。まわりにまるで誰も人がいないのも、遠い昔に返ったみたいだ。
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也许你会认为我太孩子气了,可是在海边长大的我,在这样的沙滩前怎么也不能平静下来。往事一时间似乎又在眼前,周围就像一个人也没有,又都回到了遥远的从前。
ひょっとすると、今度の旅行の最大の印象は、日本海の「雄壮を誇る大観光船」についではこの砂粒かもしれない。無論このあとで歩いた大砂丘でも、次の日に見に行った白兔海岸でも、私は研究を怠らなかったが、最初の感激でもう十分のようであった。
也许这次旅行最深刻的印象,就是乘“以雄壮为自豪的大型观光船”游览日本海,就是这瓶沙子了。不用说之后走过的大沙丘也好、第二天去看的白兔海岸也好,我对沙子的研究一刻也没有怠慢,但这最初强烈的心动似乎已经足够了。
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国鉄の急行の呼称にも、観光バスの愛称にも、はては、饅頭の名前にもなっている「白兔」――その名を冠した海岸には私は幼児園以来興味を抱いている。まさかウニザメはいないだろうが、蒲の穂ぐらいははえているだろうと思っている。
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国铁快车的称呼也好,观光巴士的爱称也好,甚至连包子的名字也变成了白兔。对于这个以“白兔”冠名的海岸,我自从上幼儿园起就抱有兴趣。我想虽然绝不会有凶恶的鲨鱼,可是香蒲的穗大概还长着吧?
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来て見ると、何のいわくもなさそうな、のどかな浜辺で、こまかく打ち寄せる白波が目にしみる。子供の頃、近所に稲葉君という子がいたので、私は「稲葉の白兔」という綽名をつけてやったことがある。そんなつまらぬことが思い出される。
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来了一看,似乎毫无缘由的宁静的海滩上,满眼都是细碎的涌上岸来的白浪。小时候,附近有个名叫稻叶君的孩子,我曾经给他起过一个绰号,将“稻叶的白兔”。让我想起了这样不足道的小事。
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沖のほうに、薄墨色の雲が張り出して、その末端がおかしな具合に垂れ下がっている。あ
そこまで雨が来ているのか。
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海面方向,灰色的云正在扩张,它的末端怪怪的垂了下来,雨已经到了那里吧? ?
「おいおい、あれは竜巻じゃないか?」
私はM君に呼びかけたが、竜巻というものを目撃したことがあるわけじゃない。しかし、いかにも暗雲といった、陰悪な雲だ。
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“喂喂,那不是龙卷风吗?”
我向M君呼喊道。虽然我没有亲眼目击过龙卷风,但是的的确确是可称为黑云的凶险的云。 ?
さて、このあとも、又あくる日も、海沿いのドライブを楽しんだが、これ以上海の描写は勘弁していただく。私はどうも文章で海を写すのは苦手である。皆さんそれぞれお自分の目で見られるのがよかろうと思う。