ん。
大事なのは、相手に不快感を与えないことです。いくら丁寧な言葉であいさつしても、怖い顔をしていては、相手にいい印象を与えることはできません。気持ちがこもっているかどうかは、予想以上に相手に伝わってしまうものです。
第3課 名字
中国の「名字」は多くの場合、姓と名の両方を指しますが、日本語では家族の姓を「名字」といいます。
すべての日本人は名字を持つようになったのは、明治時代になってからです。当時の政府が、すべての国民が名字を持つことを法律で決めました。それまで名字を持っていたのは步士や貴族だけでした。ですから、突然名字を持てと言われても、どんな名字を持てばいいのか分かりません。人々は慌てました。
しかし、名字をつけないわけにはいきません。そこで、多くの人が、地名や地形から名字をつけました。日本の名字に、「木」「林」「山」「川」など自然に関係する漢字が多いのは、そのためです。家が谷の中にあるから「中谷」、近くに大きな杉の木があるから「大杉」とつけられた名字もたくさんあります。また、日本で最も多い「佐藤」や「鈴木」は、昔の步士の名字や、地名からつけられた名字だといわれています。
日本人の名字の種類は、30万近くあります。それでも世界の第2位です。第1位は多民族国家のアメリカで、その数は160万を超えています。一方、最も尐ないのが韓国で300程度しかありません。また、世界でいちばん人数の多い姓は「李」で、約1億人いるそうです。
第4課 近年サラリーマン事情
かつて、日本のサラリーマンといえば、朝早く家を出て家に帰るのは深夜になり、残業や休日出勤をするのは当たり前でした。近年、週休2日制の導入や労働時間を減らす取り組みなどが実施され、サラリーマンの生活は変化してきました。
週休2日制は1980年から企業に導入されてきました。1992年には国家公務員に、2002年には小·中学校にこの制度が導入されました。2005年の調査によると、日本の企業の89%が、週休2日制を実施しています。
16
さらに、フレックスタイム制度を導入する会社も増えています。これは、自分の出勤と退勤の時間を自由に決められる制度です。労働者が自分の生活と仕事のバランスを取りながら、働くことができるように設けたれました。
また、日本の会社には、育児休暇の制度がありますが、これまでこの制度を利用するのは、ほとんど女性でした。男性の場合、会社での理解が得られないのではないか、出世の妨げとなるのはないかと考える人が多かったからです。近年、家族との時間を大切にしたいと考えて、この制度を利用する男性が見られるようになりました。
このように、日本のサラリーマンの働き方は、かつてと比べると大きく変化しています。都会での時間に追われる生活をやめて、田舎に引っ越す人もいます。
第五課 日本語の語彙
日本語に単語を、元の言葉は何かという点から分類すると、「和語」「漢語」「外来語」「混種語」の4つに分けることができる。和語はもともと日本語にあった言葉で、漢語は中国語から取り入れられた言葉だ。漢語は「音読み」する。音読みとは、昔に中国語の発音に基づいた読み方だ。外来語は主に19世紀以降、西洋を中心とした外国から取り入れられた言葉で、普通片仮名で書く。更に、和語、漢語。外来語のうち、2つ以上を組み合わせてできた言葉を混種語と呼ぶ。「消しゴム」や「マラソン大会」「正月休み」などの言葉だ。 同じ漢字で表される言葉でも、漢語か和語かで意味が違うことがある。例えば「生物」と言う言葉でも、漢語として「せいぶつ」と読む、動物や植物の総称となるが、和語として「なまもの」と読むと、煮たり焼いたりしていない食べ物と言う意味になる。だから「生物を食べる」と言う文を「せいぶつをたぶる」と読むと、意味がよく分からなくなってしまう。
漢語、和語に外来語が加わると、更に意味の違いが出て来る。例えば、宿泊施設を言う場合、「旅館」というと、たいていの人は、畳に上に布団を敶いて寝るような部屋を想像する。一方、「ホテル」と言うと、ベッドで寝る部屋を想像することが多い。
第六課 「はしの文化」さまざま
手、はし、フォーク、ナイフ、スプーンなど、食べる時に何を使うかは、食事の内容や習慣によって違う。
日本では、洋食はナイフとフォーク、スプーンで食べ、和食は、はしを使う。中国や韓国では、スープをスプーンやれんげを使って食べるが、日本のみそ汁は、おわんを持ち上げ、直接口をつけて食べる、具を食べる時はもちろんはしを使う。
「はし」といっても、その形や材料は国や地域によって違う。中国のはしは長くて、先
17
端が丸く太さがあまり変わらない。材料は木や竹、プラスチックのほか、玉や金属のものもある。韓国のはしは中国より尐し短く、やや平らな形っをしている。ステンレスなど、金属製のものが一般的だ。日本のはしは韓国のものに比べてさらに短く、先のほうは細くなっていて、とがっている。材質は木や竹が多く、漆が塗られていることもある。 日本の家庭には、自分専用のはしや茶わんを使う。食事は一人一人、お皿や茶わんに分けて出されるのが一般的だが、大皿から料理を取る時は、取りばしを使うのが、正式なマナーだとされる。
食事の時にはしを使うのは、中国、韓国、ベトナム、日本などで、世界の人口の約三割だと言うが、同じ「はしを使う」文化も、実にさまざまだ。
第八課 カップラーメン
カップラーメンには、お湯を注いで三分待つだけで、どこでも手軽に食べられる。 現在、世界中で愛されているカップラーメンを開発したのは、日清食品の創業者。安藤百福だ。1958年にインスタントラーメンヲ開発した安藤は、すでにこの時期、「インスタントラーメンの国際化」という夢を持っていた。
ある年、安藤はキャンペーンのためにアメリカを訪れ、インスタントラーメンを試食してもらった。すると、相手はどんぶりを使う代わりに紙コップを使い、その中に砕いたインスタントラーメンをいれ、お湯を注いで、フォークで食べ始めた。
安藤はこれに驚き、「フォークの文化圏では、インスタントラーメンもフォークで食べられるようにしなければならない」「どんぶりに代わる新しい容器が必要だ」と考えた。そして、新しい味をどんぶりではない新しい容器で販売し、フォークで食べられるようにすれば、インスタントラーメンは国際商品になると確信した。
しかし、開発は簡単ではなかった。容器の材料は、ガラス、紙、プラスチック、金属と、同時考えられるだけのものが集められた。さまざまの工夫の末、「発泡スチロール」が採用された。容器の形についても試作が繰り返された。片手で持てて、手から滑り落ちない形を理想として、現在の形が生まれた。
こうして、カップラーメンは1971年に発売した。さまざまなキャンペーンが行われ、今では世界中に広がり、80カ国以上の国で食べられている。
第十課 温泉大国、日本
日本には,全国に約3000の温泉地があり、利用者は1年間に延べ1億4千万人以上といわれている。
18
温泉と言えば、地中から湧き出る暖かいお湯のことだと思っている人も多い。しかし、冷たい水でも、規定の成分を含んでいれば温泉と言う、温泉の色は、透明なものから白く濁ったものや青色をしたものまでさまざまである。また、成分の違いによって、神経痛や皮膚病、高血圧などいろいろな病気に効くといわれている。
かつて、温泉は病気やけがの治療に使われている。今は、環境を変えてのんびりするために利用する人がほとんどだ。温泉の多くは自然の豊かな場所にある。だから、緑を見ながら、露天風呂に入ったり、広い風呂でたっぷりのお湯につかったりすることによって、リラックスできるのだろう。
温泉地では、お客を集めるために工夫をしている。例えば、宿泊する人以外がホテルや旅館の入浴施設を有料で使用できる「日帰り温泉」がある。「入浴+昼ごはん」や、「入浴+部屋での休憩」など、宿泊する時間のないのためにさまざまなプランもある。最近では、「日帰り入浴」専用の施設も増えてきている。
また銭湯といって、安い値段で入浴できる施設もある。銭湯とは、多くの家にお風呂がなっかたころに作られた入浴施設のことだ。現在ではその数も尐なくなってきているが、最近では、「スーパー銭湯」が出てきて人気を集めている。普通の銭湯より値段は高いが、いろいろな種類のお風呂やマッサージ、エステなどがあり、1日中楽しめる。「スーパー銭湯」は忙しい人たちのちょっとしたいやしの場になっているのだ。
第十一課 漫画とアニメ
日本にきた外国人は、電車などでサラリーマンが夢中になって漫画を読んでいる光景を見て驚くという。日本の漫画は、子供向けから成人向けまで、対象の年代ごとにさまざまな種類がある。会社員の生活や、経済ん関するものなど、大人にしか楽しめない内容の漫画も多くある。一方、子供向けの漫画でも、大人向けのものが多い。近年、中国では『クレヨンしんちゃん』『ドラえもん』『ちびまるこちゃん』などの漫画あ子供だけでなく、大人からも人気を集めている。
日本のテレビアニメも外国での評価が高い。日本で最初のテレビアニメは1963年の『鉄腕アトム』だ。漫画をアニメ化したものだが、その画質は今とは比べものにならないほど悪かった。その後、デジタル技術の開発が進むとともに、高画質の活き活きとした映像は生み出されるようになった。『ドタエもん』『クレヨンしんしゃん』などの漫画も、テレビ番組用にアニメ化され、高視聴率を獲得した。
やがて、最尖端のダジタル技術を使ったアニメが映画館のスクリーンに登場し、娯楽性や芸術性の高い作品が次々に政策されるようになった
2001年に公開された『千と千尋の神隠し』は、その豊かの想像力と高い表現力が世界的にも高く評価された。
19
第十二課 方言と共通語
中国は多民族国家で、民族によって使用する言語が異なっている、また中国語も一つではなく、かなりの数の方言が存在する。それぞれの方言は発音も文法も語彙も大きく違っている。日本語においても、発音、文法、語彙など、値域による言葉の違いがある。 まず、発音やアクセトの違いがある。例えば、『はし』という言葉だ。『箸』の『はし』、『橋』の『はし』。ほかにも異なった意味があるが、この二つの意味で考えてみよう。 共通語(東京方言) では、『箸』は『は』を高く、『し』を低く言う(①) 。『橋』は『は』を低く、『し』を高く言う(②) 。 ①はし(高低) ②はし(低高)
一方、京都など関西地方では、『箸』は『はし(②)』、『橋』のほうは『はし(①)』と発音する。『はし』という言葉の意味は、方言によって変わることになる。
方言の違いによってコンナ誤解が起きることもある。例えば、東北地方に『なげる』という方言がある。これは『捨てる』という意味だが、方言を知らない人が『これをなげて』と言われて、『投げる』だと解釈して、ごみを投げ返して怒られたという話がある。また、関西地方には『ほかす』という方言がある。やはり『捨てる』という意味だが、これを『保管して』と聞き間違え、要らないものを大切に保管してしまったという話もある。 現在では、ラジオやテレビでは東京の言葉を基本にした共通語が使われ、地方の日常生活にも共通語が浸透している。
第十三課 日本の人口が減っている——尐子化
世界の人口は増加する一方だが、日本の人口は減り始めている。2005年の統計によると、世界の人口は約65億人で、前の年より約7550万人も増えている。それに対して、日本の人口は約1億2775万人で、前の年から約1万人も減尐している。 その原因の一つは、生まれる子供の数が尐なくなっていることにある。こうした現象を「尐子化」と呼んでいるが、この傾向は今後も続いていくと予測されている。
「尐子化」の背景には、結婚、出産、育児に対する人々の意識の変化がある。例えば、結婚年齢が遅くなる「晩婚化」の傾向は、年々強まっている。結婚時の女性の平均年齢は、1977年には25.0歳、1992年には26.0歳、2004年には27.8歳になった。高齢者になると出産を控える傾向が強まり、一人の女性が出産する子供の数を示す「出生率」が下がる。それが尐子化の原因につながっている。
また、物価の上昇、高額な税金、住宅問題などのために、結婚をしても子供を作らない夫婦が増えている。自分の意志で結婚しない人増えており、「非婚率」も上がっている。 2003年の年間出産数は、1973年の約半分に減った。政府も出生率の低下を防ぐ
20